portugalポルトガル

7月20日(木)

さあ、いよいよポルトガル。AMBERESとも今日でお別れ。朝食後、近くのポストにエアメールを出しに行く。マドリッドのポストは黄色。結構至るところにある。タクシーで空港へ。1,800ペセタと安い?やっぱ、来た時はぼったくられたのかもね(苦笑)

イベリア航空でチェックインしてから免税店でスペインらしいおみやげを物色。ロンドンもそうだったけど、マドリッドも見所がいっぱいで2日間では物足りなかった。もし、また来ることができたら、その時はもっともっと楽しめるかもしれない。

11:50発が30分ほど遅れて離陸。もう、ちょっとやそっとの遅れには慣れてしまった(^_^;)ポルトにはほんの1時間半ほどで到着する。あんなに暑かったスペインの青空から、ポルトに近付くにつれ、だんだん曇り空に・・・ポルトって、もしかして寒いの?意外に暗〜い印象にな予感・・・(ーー;)

ポルトガルの首都はリスボン。ポルトは北の方に位置するポルトガル第2の都市。何故、ポルトなの?って、実はここでバレーボールのオリンピック最終予選の試合が明日から3日間行われることになっている。それも今回の旅行の目的の1つ。でも、帰りにリスボンに寄って、そこから帰国するつもり。

タクシーで、町から少し外れた所にあるHotel BETA PORTOへ。前の道路は工事中、窓から見える景色は廃屋という、なんともひなびたロケーション。チェックインを済ましてロビーへ行くと、日本人の女の子が2人。日本から試合の応援に来ている人達が沢山宿泊しているそうだ。というのも、バレーチームのメンバーもここに宿泊しているから。。。皆、追っかけミーハーファンなんだネ。あっ、私もその1人ってわけ?(^^ゞ

ところで、まずは観戦チケットを買いに「バレー協会」へ行かなくちゃならない。フロントでタクシーを呼んで、いざ協会へ行ってみると・・・看板も何も掲げていない小さな普通の民家(?)タクシーの運転手さん、よくこんな場所がわかったもんだと感心する。

チケットを購入してから、歩いてボアビスタ広場まで行ってみる。ポルトはそんなに大きな町ではないから、歩いて観光できそうだ。さすがに、ロンドンやマドリッドとは違って人はそんなに多くない。かえって庶民的で地元の人との触れ合いが期待できそうだ。

町中はどこか中途半端というか、美しく整備された花壇もあれば、ほったらかしで乱雑な庭もあるし、犬の糞はあちこちに落ちてるし、建物も古臭くてオンボロなのが多い。でも、何かホッとするというか、憎めない・・・私が中途半端な人間だから、妙に心落ち着くのかな〜?ここなら周りを気にしないでノ〜ンビリ暮らせそう・・・

どんどん進んでクリスタル宮庭園へ。そんなに手を加えられていない自然を生かした庭園で、孔雀やアヒルやうさぎが放し飼いになっている。ずっと生き物に接していなかったので、動物好きな私はめちゃ嬉しかった。孔雀の羽を広げたところを写真に写したかったけど。。。ちょっち無理。残念ッス。

そういえば・・・ヨーロッパで大好きな猫に会えるのを楽しみにしていたのに、今回の旅行では1度もお目にかかれなかった。運が悪かったのかな。犬にはちょくちょく出会ったけど。

クリスタル宮庭園

少し疲れてきたので街角のカフェでエスプレッソを飲む。めっちゃ濃い〜けど疲れが吹っ飛ぶ。繁華街に近付いてきているようで、周りに人や車も多い。四方に古めかしい、でも趣のある建物が並んでいる。確かこの辺にクレリゴス教会があるはずなんだけど・・・どれかな?

カフェの給仕のおじさんが愛想の良い人だったので、ポルトガル語で「オンデ エ クレリゴス?」(クレリゴスはどこですか)と聞いてみたら、通じたようだった。うれピー!

味をしめて、「クァント フィーカ?」(いくらですか)とか、「オブリガード」(ありがとう)とか、「チャオ!」(さよなら)とか言ってみた。ほんのちょっとだけど、心が通じ合ったような気がした。ポルトガルにはこれから5日間も滞在するんだから、それくらい言えるようにならなくちゃね。

おじさんに教えてもらった通りに行くと、すぐ近くにクレリゴス教会はあった。中に入ってみたはいいけれど(有料:200エスクード)、狭い石の回り階段をいくら昇っても昇っても頂上に届かない。汗だくになって、やっと1番上まで到達すると、そこからポルトの街が見渡せる。かなり高いのでちょっぴり怖い。

でも、眺望は最高!ポルトに着いた時は雲っていた空も、だんだん夕方になるにつれて青空になってきて、やっぱ本当はツイテルのかも?って思っちゃったよ。

  
CLERIGOS   クレリゴスから見渡したポルトの町

そして、そろそろポルトの繁華街へ。リベルターデ広場を通って、サンタ・カタリーナ通りでショッピング。なかなかどうして、華やかな街だ。車も多いし、観光客というより地元の人々の活気を感じた。決して高級感はないけれど、観てるだけでも楽しくなってくるような可愛いお店がいっぱい並んでいて、ずっと歩いていても飽きないくらい。

夕食は、ふと立ち寄った「マジェスティック」というレストランで、サラダ・魚料理・ビールを頼む。少し時間帯が早かったみたいで、周りにあんまりお食事している人がいなくて恥かしかったけど、徐々に食事する人も増えていった。後からガイドブックを見ると紹介が載っていた。味も良かったし、ボーイさんも素敵でオススメのお店。

帰りは、バス路線の集中する中心部アリアドス通りからホテルのあるアミアス行きのバスに乗ってみた。日本のバスのように「次は○○です」とかアナウンスがないし、停留所にも地名が書かれていない。ちょっとビビったけど、確かホテルの真前にバスストップがあったはず。

乗り込む時に運転手さんにホテルBETAに行くかどうか聞いたので、降りる時に合図して教えてくれた。ポルトガル人は心優しい。

ポルトは思ったよりも素敵な町。。。

7月21日(金)

8時少し前に朝食に。ホテル自体が今までで1番大きい(4つ星クラス)ので食堂も広い。朝食はビュッフェスタイル(セルフサービス)で種類も豊富。しばらくすると、背の高い男の人達がゾロゾロと・・・バレー選手がやって来た。日本チームの他にアルゼンチンとベネズエラのチームも宿泊している。皆、見上げるくらい大きいから首が痛くなりそう(^_^;)

朝食が済んでから、ロビーに日本人女性を見かけて声をかけると、2人共、バレー観戦のため個人旅行で昨日着いたそうだ。後で試合会場で落ち合うことに。私達はREXという長距離バスの会社に24日のリスボン行きのバスの予約をするために出かけることにした。

昨日のバスの反対方向行きに乗ってアリアドス通りへ。市内バスはどこまで乗ってもたった180エスクード。日本円にして100円にも満たない。長距離バスの予約を済ませてから、その付近をブラブラ歩きながら観光。

サン・ベント駅の構内のアズレージョ(タイルでできた壁画)は素晴らしい。異国情緒溢れるブルーの絵画はポルトガルの象徴。次に訪れたカテドラル教会にも至るところにアズレージョが施されている。ちょうど神父さんのお祈りがあったので、今日の試合の勝利を祈願してきた。

試合は16:00からなのだが、まだ会場の下見もしていなかったので少し早めに開催地マトジーニョスへ。オリンピック出場権は日本とアルゼンチン・ベネズエラ・ポルトガルの4ヶ国が戦って1位の成績でなければ得られない。今日は、その中でも1番強敵のアルゼンチンと対戦。

出だしから全日本の動きが堅い。あれよあれよという間に日本は負けてしまった(T_T)私にとっては初の試合観戦だったので、かなり悔しい。これで殆どオリンピック出場の可能性は絶たれた。残念・・・でも、私のお気に入りの選手が絶好調だったのがせめてもの救いかな・・・。

終了後、朝ホテルで会った2人と合流して4人でタクシーで町へ出て夕食。4人で割り勘にすると1人分のバス代とそう変わりないのでラッキーかも。昨日歩いたサンタ・カタリーナ通りで降りて、「アバディア」というレストレンへ。寒かったのでスープとお肉料理とお魚料理を1人前ずつ注文して(4人でちょうどいい)、ビールで残念会。帰りは遅くなったけど、4人だから平気。

ホテルに帰ってから、昨日、地下の売店で買ったポストカードを日本の友達に宛てて書いた。明日、どこかで切手を買わなきゃ。

7月22日(土)

今日は試合開始まで少し時間に余裕があるので、日中は4人でゆっくり観光&ショッピングをすることにした。最初はまたまたサンタ・カタリーナ通りへ(すっかりお気に入り)。サン・ベント駅の裏側に大きな市場(マーケット)を発見。様々な品物が山積されて並んでいる。生花、フルーツ、お肉、お魚、お菓子、衣類や雑貨からおみやげがいっぱいでワクワク!きっと、1日中いても飽きないだろう。

ポルトガルのシンボルの鶏の置物やその他沢山おみやげを買った。1個1個のんびり包装してくれるのは有難いけど、ちょっと時間がかかりすぎ?ロンドンやマドリッドもそうだったけど、特にポルトの人はお客さんが待ってるから急いであげる、なんてことは考えないみたい。マイペースというか、ただ淡々と自分の仕事をこなしている。そのくせ出来あがりは雑だったりするんだけどネ(笑)。

日本は「お客様は神様です」の精神だし、まさに「スピードと正確さが命」でしょ?こっちの人達は愛想は良いけど、「そんなに急いでどうするの〜」みたいなゆったりペース。地元のお客さんもそれをのんびり待ってる。お国柄の違いだネ。

  
LIBERDADE   サン・ベント駅裏の市場

お昼は通りすがりの「SANDWICHE」というお店でハンバーガーとチョコレートドリンクを。赤いテーブルクロスが印象的な可愛いお店。それからおみやげ店でワインを物色しながら、サンフランシスコ教会ボルサ宮へ。ここは、時間がないので中は見学しなかった。これから大西洋を拝みに行こうと思っているので・・・

ポルトはワインの産地で有名。沢山の種類のワインが売られている。最初は埃をかぶっているのは掃除をしないから?と思ったけど、ある専門店でめちゃくちゃ古い年代物のワインが並べられているのを見ると、埃どころじゃない、蜘蛛の巣がかかっていそうなのもあった。これ、ホントに飲めるの〜?みたいな物ほど高価。わざと古臭く汚いままにしているんだね。

試飲させてくれるお店もあった。お勧めの1本をグラスに注いでもらうと、かなり甘くて濃い。ちょっと日本人というか私には向かない味かな?ほんの少し口に含んだくらいでクラクラ〜(笑)

サンフランシスコ教会を過ぎると、ドウロ川に出る。この川を下って行くと大西洋が開けるのだ。有名なドン・ルイス橋をバックに写真を撮ったり、洗濯物の花盛りとなっている生活感溢れる民家を眺めていると、ちょうど川沿いを走る路面電車が来たので乗ってみる。乗客は地元のカップルと家族連れの数名で、のどかなローカル線という感じでルンルン気分で楽しんでいると、途中で止まってしまった

ほんの3駅くらいしか越してないし、まだまだ海は見えてこないのに、どちて?運転手さんが何かポルトガル語でしゃべっているんだけど、さっぱりわからない???仕方なく降りてみると、少し先が工事中の様子。こちらは本当に工事や故障が多い。やれやれ(~_~;)

タクシーもなかなか通らないし、途方にくれていると、近くにバス停があるのを発見。少し待つと、ちゃんとマトジーニョス行きのバスが来た。ホッ(^。^;)しかも、このバスは路面電車と同じドウロ川沿いを走るバスだった。ラッキー!バスの窓から美しい花畑や椰子の木が見える。そのうち広い海が開けてきた。大西洋だ〜〜〜!

マトジーニョスの手前のカステロで降りて、砂浜へ行ってみることにした。い空、い海・・・初めての大西洋・・・同じ海なのに、日本海とも太平洋とも何だか違う。とにかく広い、広〜い世界。その中にポツンとちっぽけな私。こんなちっぽけな私でも、大きく大きくなりたいと一生懸命生きているんだよね。

この広大な自然は誰のものでもない。偉大なる自然の恩恵に応えるべく、本当に自分のやりたい事を見つけるために、自分に正直に生きて行こうと思った。くだらない悩みなんて、この海に呑み込んでもらおうと思った。人生なんて1度きり。いつもくよくよしたり、何かにビクビクしながら生きて行くなんてまっぴら。この広い世界は1人1人が自分で自由に使っていいんだよネ。

海に来て良かった!ってしみじみ思った。

ギリギリまで海を堪能してから、タクシーで試合開場へ。今日は、地元ポルトガルとの対戦で、その上第2試合だったので少し混んでる。でも、満員というほどではない。今日の全日本は皆調子が良くて、危なげなくストレートで勝利!良かった〜!\(^o^)/

ホテルに戻ってから、すぐ近くのスーパーマーケットに行ってみる。なかなか清潔で品揃えも豊富な快適なスーパー。手作りのお惣菜も様々な種類が並んでいて、めちゃ美味しそう!お菓子やワインも種類が豊富だ。

しかも、おみやげにワインでも買おうかな〜と物色していると、私の大好きな選手にバッタリ!ちょっとだけ言葉も交わしちゃった。ドキドキ(*^.^*)記念にワインを買った。思い出のスーパーとなったヨ(でもスーパーの名前はわからずじまい?)

また4人でタクシーで町へ繰り出して、「マリーナ」というドウロ川沿いのレストランへ。洞窟のような造りでなかなか趣がある。窓からドウロ川が一望できるのだが、混んでいたので窓側の席は取れなかった。昨日と同じくスープと魚料理を2人前頼んで、デザートにアイスクリーム。

ポルトガルの料理はどれも、日本人の口にあっているような気がする。毎日毎日、美味しいものばかり食べて・・・こんなに幸せでいいのかな?って思っちゃう。いいよね?一生に一度かもしれないんだから・・・

7月23日(日)

朝起きると、なんとどひゃ〜!9時頃にはもう止んでたけど、曇り空でイマイチのお天気だったので、今日は試合も最終戦だし、どこにも行かず応援に専念することにした。初めてホテルで少しゆっくりのんびり過ごした。

ポストカードの切手がなかなか手に入らなかったので、ホテルのレセプションに頼んだ。そこで、FAXも使えることに気付いて、我家へメッセージを送ってみた。向こうは何時頃なのかな?夜中だったりして(^^ゞでも、インターネットカフェが見つからなかったので、ずっと連絡とってなかったので、FAXが利用できて良かった〜。

さてさて試合の方は、思ったより苦戦せずにベネズエラに勝った。第1戦のアルゼンチン戦のストレート負けが悔やまれる。あそこを上手く切り抜けていれば・・・もう遅いネ。結局、アルゼンチンが出場権を手中に納めた。日本は2勝1敗で2位。残念(T_T)

今日はタクシーでホテルに帰ってから、昨日の思い出のスーパーでお惣菜やワインを買い込んで、私達の部屋で4人で残念会をした。明日はポルトを発つ。ポルトは滞在期間も長かったし、沢山の思い出ができた。もっとずっと居たいくらい、名残惜しいくらい大好きな町だけど、でも、充分エンジョイできたと感じている。満足感でいっぱい。お腹もいっぱい(笑)

7月24日(月)

朝から。。。今日でポルトともお別れ。予約してある9:30の長距離バス(REX)でリスボンに向う。ホテルで出会って、行動を共にしているうちにすっかり友達になった2人とも、ここで「さよなら」しなければならない。お互いに連絡先を教え合って、またいつか再会できることを願ってホテルを後にする。

今日の雨は止まない。私達はタクシーでギリギリの時間にバスターミナルに到着。混んでいるようで長蛇の列ができている。げっ、まさか4時間もかかるというのに、座れないなんてことになったら・・・不安だったが、1番後ろの席にかろうじて座ることができた。

途中下車も結構あったので窓際をゲットできた。トイレタイムも充分な時間を取ってくれる。あれは何ていう町だったんだろう?初めて便座のないトイレを体験した。う〜ん、やっぱ不便(笑)

外はずーっと雨・雨・雨・・・ポルトガルも今日が最後なのに、ちょっち寂しいな。せっかくの景色も濡れて流れてしまう。でも、バスに揺られている長い時間、今までの旅を振り返ることができた。思えば、毎日精力的に歩き回って、もちろん楽しくてワクワクする日々だったけど、ぼーっとする時間を持てたのはこれが初めてかもしれない。だから不思議と眠れなかった。ああ、もうすぐ私の旅も終りに近づいているんだな。

リスボンには予定より遅れて2時過ぎに到着。もし時間に余裕があればロカ岬に行きたかったけど、天気も悪いのであきらめた。最後の締めくくりにと思って楽しみにしていたので残念だけど、ポルトで大西洋を見ておいて良かった!!

最後の宿泊先となるHotel CAPITOLへ。なかなか清潔で造りもしっかりしてて、今までで一番設備が整っている。さすがにリスボンはポルトガルの首都。地下鉄でコメルシオ広場へ出て、ロッシオ広場までの通りをショッピングして歩いた。ほとんど小雨になっていたので、傘をさすほどではなかった。

「マデイラハウス」というおみやげ専門店で叔母に刺繍入りの敷物を買う。おみやげが徐々に増えてきたので、鞄屋さんでバッグを1つ買った。皮ではないが布素材の丈夫そうな鞄で7,000エスクード(3,500円)。思ったより安かった。ポルトガルは本当に物価が安くて羨ましい。結構大きいし、鍵もついてるから日本で買ったらもっと高額だと思うヨ。

通りの中ほどに建っているサンタ・ジュスタのエレベーターにも乗った。最上部からリスボンの街を見渡せる。雨に煙った景色だった。もったいない。今度来る時は晴れているといいな。。。

街を歩いていて気がついたんだけど、リスボンは黒人が多い。ポルトではあまり見かけなかった。アフリカにより近くなったから?違うかな?東洋系の人はほとんど見かけない。ポルトではバレーのおかげで、いつも周りに日本人がうじゃうじゃいたので(笑)、急に外国に来た〜!って感じ。

ちょっと遠いけど地下鉄で、ガイドブックに載っていた「コロンボショッピングセンター」へ行ってみた。ポルトでは見かけなかったような、超近代的な日本でいう高級デパートみたいな所。大きすぎて全部回れなかったけれど、ちょっと今までなかったような物が手に入った。

そろそろ夜も更けてきたので、ちょっとおめかしして「ファド・レストラン」へ。ガイドブックを頼りにタクシーで乗り付けると、その店は満員で、予約なしでは駄目だと言われる。仕方なく第2候補の「ルーゾ」というレストランへ行ってみたが、ここも満員

でも、すごく親切なおじさん(店長なのかな?)が早口で、1時間ここで待つか、それとも別の店でも良ければ紹介してくれると言う。もちろん、他の店でもOKということで、言われた方向へ行ってみると、ちゃんとその店はあった。

 

ファドレストラン

「オ・ファイア」(O Faia)という高級そうなレストラン。断られた2店より雰囲気が断然素敵。なのに、なぜか空いている???もしかして、ものすごく高かったりして?まっいいや、最後の晩餐だし、奮発しちゃえ!てなわけで、中へ入ると内装もすっごく落ち着いて上品な感じ。

メニューを見ると、ツーリスト用のフルコース・セットが載っていて、スープ・ワイン・サラミ・いわし料理(前菜)・パン・チキン料理・プリン・コーヒーで6,000エスクード。全然高くないじゃん!私はチキンが大好物なので、この旅で初めて(機内食以外で)チキンが食べれて大満足!お味も全て最高!!

そして、初めて聴いた「ファド」は、素晴らしい!の一言に尽きる。日本で言えば民謡のようなもので、歌い手とギター伴奏が2人。マイクもなしに、あの広いホールで情感たっぷりに歌い上げる。あの声量、あの音域・・・歌というものの本来の姿が見えたような気がした。

普段はポップスやR&Bしか聴かない私でも、心の底から湧き出るあの声には感動せざるを得なかった。素直な気持ちになって、涙が出そうだったよ。本当に旅の締めくくりとして、最高のディナーとなった。神様、回り回ってこのお店に導いてくれてありがとう!って言いたいくらい。

私のリスボンで超オススメのお店はココ!「オ・ファイア」(歌姫の女性も素敵よ!)

さぁて、明日は朝8:15のBAの便なので、6時にはホテルを発たなきゃならない。ひぇ〜っ起きれるかなぁ〜?!明日からは、また1人。緊張したのか眠りが浅かった。。。

7月25日(火)

5時に目覚まし時計で起こされ、5:45頃フロントへ。タクシーを呼んでもらって、メル友と最後のお別れの挨拶を。スペインからポルトガルにかけて、旅慣れた彼女にはすっかりお世話になった。本当にありがとう!

さあ、ここからはまた1人きり。リスボン空港はなかなか立派な空港。残った10,000エスクード札を日本円に替え、それでも残った細かいお金でワインをもう1本買った。中に私の大好きな洋ナシが入った可愛いボトルだったので、フルーティーな味なのかな?と思って買ったのだけれど、家に帰って開けてみると・・・とても飲める代物ではなかった(薬くさ〜い!!)

おみやげがかなりの量になったので、リスボンで買ったバッグに詰めて、手荷物預かりは2つになった。リスボンからロンドン経由で成田着だが、荷物は成田受け取りになるらしい。ポルトの思い出のスーパーで買った赤ワインとこの洋ナシのワインは、割れるとコワイので手に持つことにした。

空港のカフェでミネラルウォーターを買おうとしたら、私の前に並んでいた若い男性がコーヒーを注文して、お金を払おうとしたらコインが足りなかったようで困っていた。コーヒーはもう用意されている。私はちょうどコインを無くしたいと思っていたので、お財布に残っていた100エスクードを彼に手渡した。

「Thank you very much」と照れ笑いしながらもホッとした表情の彼を見て、最後に良い事をした気分になって心が軽くなった。英語だったからきっとイギリス人だろうね?ロンドンでは沢山の人に優しくしてもらったから、これくらい恩返しよ!日本人の印象、良く思ってくれたかな〜?

11時頃久しぶりのロンドン着。搭乗まで2時間近く余裕があるので、免税店で最後のショッピング。おみやげを買いあさる日本人の仲間入りはしたくなかったけど、私の場合、職場が1つじゃないし、家族も大人数、友達もいっぱいで・・・結局はスゴイことに(^^ゞ残っていたポンド札でクッキーを10箱買ったら、またまた手荷物が増えてしまった。成田に着いたら鞄に詰め込もう。入りきるかな?

13:25発成田行きに乗り込むと、なんと!前が座席ではなく壁になっているシートで、しかも窓際。その上、隣りは空席!なんてラッキー足は楽々伸ばせるし、隣りは気にしなくてイイし、外の景色は見えるし、トイレもすぐ近く。ゆったり気分だ。

私って、きっとツイているんだろうな。じゃないと、こんなに何もかも上手くいくわけないよ。それとも、人生なんてこんなものなのかな?怖れていては何もできない。何が起こるかわからないからこそ面白いのであって、その結果が失敗でも成功でもどっちにしても、それは自分にとって大切な思い出となるんだね。思い出は目に見えない財産。一生忘れることのできない心の糧。

とうとう離陸の時が来た。これで、私にとって初めてのヨーロッパの旅もおしまい。。。

さすがに行きよりは疲れているので少し眠ったけど、イマイチぐっすりとまではいかなかった。帰りは映画は見ないぞ!と決めていたのに、ふとスクリーンに目をやると見たかった映画が・・・結局、「アンドリューNDR114」と「リプリー」をしっかり観てしまった(^^ゞ

7月26日(水)

9:10到着の予定が、少し遅れて9:40頃に成田着。あ〜あ、日本に戻って来ちゃった〜。入国審査や税関を通ったら、もう10:30近くになってしまった。10:15の京急線に乗るのはムリなので、10:40のリムジンバスで羽田に向かう。東京は雨でうっとうしい。都内は渋滞で2時間もかかってしまう。

ギリギリ到着で、すぐにチェックイン。自宅に電話するヒマもなく、13:30発のJALで千歳へ。もう夏休みなので利用者が多く満席。初めて通路側シートに座った。でも、長旅を経験して来た者としては、東京−北海道間はあっという間だった。

千歳から旭川までは行きと同じくJR特急を利用する。ちゃんと1人がけのシートに座れた。これで本当に最後だ。何もかもうまくいった旅だった。もっとヤバイ場面を危惧していたのに、安全すぎてちょっと期待外れだったかな?(笑)贅沢な感想かも。異国でのいろんな小さなエピソード、何でもない場面を1つ1つ思い出しながら、旅立ちの時と同じ雨の旭川へ「ただいま!」

思い出は心の奥の宝箱の中にしまって。。。

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